聴覚には音を聞く『聴力』とは別に、聞こえた音声を適切に処理して理解する能力があります。
それを【聴覚情報処理】と言います。
APD(聴覚情報処理障害)は、聴力が正常でも、音は聞こえているが言葉を聞き取ることが難しいという障害です。
2018年にNHKで取り上げられてから、日本でも少しずつ知られるようになってきました。
その障害をもつ潜在的な患者数は、推定240万人にものぼると言われており、日本人の約2%が該当するようです。
“聞こえているのに聞き取れない” APD 初の大規模調査へ | 未来スイッチ!課題解決で暮らしやすい社会へ|NHK
この症状の特徴として以下のものが挙げられます。
・聞き返しや聞き間違いが多い
・長い話を理解するのが難しい
・雑音やバックグラウンドミュージックなど、環境が悪い状況下での聞き取りが難しい
・口頭で言われたことは忘れてしまったり、理解しにくい
・視覚情報に比べて、聴覚情報の聴取や理解が困難である
原因としては、脳の神経機能の問題などが原因とも指摘されていますが、詳しい原因はわかっておらず、器質的な問題はない場合が多いという事です。
その聞き取りにくいということを楽観的に考えられるか、重く受け止め悩んでしまうかによって症状の進行具合や聞き取りにくさの度合いが変わって来るようです。
この、APD(聴覚情報処理障害)は改善させていくことが難しい場合もあるようですが、聞き取る環境を整えることで理解のしやすさが大きく向上することがあります。
環境を整える方法は
・周りを出来るだけ静かな環境にすること
・難しい言葉は文字や絵にかいてもらうこと
・複数人で環境で、主な話し手が決まっているときはワイヤレス補聴システムを利用すること。
です。
テレビやラジオをなんとなく聞くのではなく、しっかり聞くというトレーニングも重要なようです。
聞いて理解する力を高める事も大事ですが、語彙(ごい)数を増やすことも大切で単語を推測することで、聞き取れる幅が広がるようです。
小さな音など聞こえるけど、集団での会話が困難な場合は、まずは専門家に相談をおすすめいたします。
そして、補聴器を使用されている方も、騒がしい所や集団での会話でお困りの方もいらっしゃいます。
補聴器を装用されている方は、聴覚の低下によって、処理する力(周波数分解能)も低くなってしまいます。
電子工学や音響機材の分野で使われる『SN比』というものは、補聴器でも使います。
この『SN比』は、《signal-to-noise ratio》といい、有分(シグナル)と雑音(ノイズ)成分との量の比率を表しています。
聞きたい声の音量に対して、それを邪魔する雑音がどれくらいあるのかということです。
人によって、聞き取れる範囲は変わりますが、補聴器では、SN比を改善させる処理が搭載されています。
補聴器に搭載されているその機能は、【雑音抑制】と【会話強調機能】です。
グレードによって、この機能が違います。
会話強調機能は、言葉と騒音を高速で分析し、声と声の間にある雑音さえも抑制する機能で、
最新モデルEvolv AI(エボルブエーアイ)では、
エクスクルーシブモデルで最大22㏈
エントリーモデルで最大8㏈
の強調機能となっております。
それでも、もっと聞き取りやすくしたいという方には、環境を整えるということで、ワイヤレス補聴システムがおすすめです。
Evolv AI(エボルブエーアイ)では、ワイヤレス補聴システムが充実しています。
↑テーブルマイク
この商品は、意見が飛び交う会議や、騒がしいレストラン、家族の集まりなど、グループ会話をより楽しむことができます。8個の内蔵マイクが音声を検出し、補聴器にストリーミングしてくれます。
↑リモートマイク+
この商品は、マイクになっており話し手に着けてもらえれば集音したものを直接補聴器にワイアレスで飛ばします。
パソコンやAndroidTM端末を始めとする多彩な電子機器の音源からのストリーミングも可能です。
シンプルに、話し手だけに着けてもらうのであれば、
↑ミニマイク
この商品もおすすめです。
お仕事や学校など、集団での会話でお困りの方は、お試し頂ければ幸いです。
SN比が改善されれば、APD(聴覚情報処理障害)の方でも聞き取りはずいぶん楽になるはずです。
最新モデルEvolv AI(エボルブエーアイ)のカタログは池田補聴器アプリ(無料)でご覧いただけます。
ぜひ、アプリをダウンロードして、製品の特長をご確認ください。
アプリの紹介 – 池田補聴器 (ikedahearinggear.com)